断熱の基礎知識

「断熱・採光・通風は家づくりのキモ」です。皆さんは家づくりの時の断熱の重要性をきちんと理解していますか?断熱に気をつけていないと、良い間取りを作ったとしても、寒くて暑い暮らしにくい家になってしまいます。

1.断熱の基本は「切れ目無く連続して家全体をくるんでいること」

「連続して家全体をくるんでいること」というのは、断熱の基本中の基本です。なぜかと言うと、万が一、断熱材がない部分があったとするとその部分から
熱がだだ漏れです。そして、お家の温かい空気が断熱材のない部分で冷やされその部分に結露が集中します。その結果、内部に結露が生じ、構造体を痛めます。

家づくりの依頼先に「どんな風に断熱材を施工するのか」「どんなことに気をつけて断熱材を施工しているか」と聞いてみると良いと思います。納得のいく説明がない場合は、断熱材の施工に関して、知識や技術がないのかも?と疑ってください。

2.断熱には2種類の種類があります

主に下記の2つに分類されます。

(充填断熱)
充填
ニチアス株式会社ホームページより

構造体(柱・梁)の間に断熱材をきっちりと詰めていく方法です。

材料としてはグラスウール・ロックウールなどの無機質繊維系、発砲ウレタン・ポリエチレン・ポリスチレン・フェノールなどの発砲プラスチック系、セルローズファイバー・ウール・炭化コルク・木質繊維などの天然素材系があります。

もちろん天然素材系の方が安心ではありますが、かなり割高になります。
最もよく使われているのは無機質繊維のグラスウールです。

グラスウールは防湿層(お部屋と壁の境目)をきちんと施工しないと内部結露を引き起こし、その結露により構造体を痛めることになります。防湿層の施工をきっちりとしてもらえるのであれば、グラスウールが一番コストパフォーマンスが良いでしょう。

天然素材系の材料は素材自体に調湿効果があるものが多いので、防湿層を作らなくても良いというのがウリです。

アースカラー設計では防湿層の施工がなく、断熱材自体に調湿効果があり天然素材系では比較的安価な(といってもグラスウールの倍のコスト)ウールの断熱材をオススメしています。

セルローズファイバーは新聞紙を細かく砕いたものを壁の間に吹き込む工法
紙という重量のある素材を使うため、温かく遮音効果があり、ピアノを弾くお家や線路や幹線道路が近いお家にはもってこいの素材です。

ただし、かなり高価な断熱材になります(グラスウールの約3倍のコスト)。


(外張断熱)
外張
旭化成建材株式会社ホームページより

構造体(柱・梁)を外側から全て断熱材でくるんでしまう方法。主に軽くて薄いプラスチック系の断熱材が使われます。充填断熱と比較すると150万円ほどコストUPします。

一時期、外張断熱が良い!と、もてはやされた時期がありましたが、外張り断熱と充填断熱とどちらの方が良い・悪いという事はありません。どちらもきちんと施工されていなければ、どちらもダメです。どれだけ施工をきっちりしてもらえるか、が断熱の良し悪しを決めます。

外張断熱をオススメする場合は「内装をあまりいじらないリフォーム工事の場合」です。外から張るので部屋の中が狭くならないのも良いです。

3.自分の家の断熱性能をきちんと確認する

最近のお家の断熱性能で「次世代省エネ基準」という言葉を聞いたことがありますか?今でもよくあるお家の断熱性能は「新省エネ基準」です。

細かい規定による分類は難しいので、わかりやすくざっくり説明すると
「次世代省エネ基準」は「しっかり断熱」
「新省エネ基準」は「そこそこ断熱」です。
※2017年4月から新築住宅は「必ずしっかり断熱」になりますので安心になります。

断熱というのは「熱を逃がさない」と同時に「熱を通さない」という性能です。冬暖かい、といういことは、夏涼しい、ということです。しっかりと断熱性能を「体感」したい場合は、「しっかり断熱」の次世代省エネ基準の家にしてください。

窓もできれば樹脂サッシ

お部屋の熱が逃げる一番大きな場所は「窓」です。最近はガラスはペアガラスにするのが当たり前になってきました。そして、サッシもアルミと樹脂の複合サッシになり、一昔前のただのアルミサッシに比べ断熱性能は上がりました。

アースカラー設計は滋賀県大津市ですが、関西でいえば大津より北はアルミと樹脂の複合サッシより断熱性能の高い樹脂サッシにして欲しいです。京都も冬寒いので、そのほうが無難だと思います。福井などはなおさらです。

ただし、樹脂サッシはやはり割高になるので、断熱材の性能をきちんと確保した上で、予算に余裕があれば、ぜひ窓の断熱性能を上げて下さい。