なにもかも、まかせるな
福岡、久留米、北九州、大阪北摂の女性一級建築士事務所
主婦で一級建築士の土肥です。
1年のはじめに自分を振り返るのですが、今年は住宅建築の原点回帰をしたくなり、住宅建築の巨匠建築家のお考えを振り返っております。本というのは先人の教えを学び思い出すのに、ありがたいものです。
宮脇 檀 先生 「日曜日の住居学~住まいのことを考えてみよう」より引用
要は生活なのであって、住居などというものはその容器として存在しているにすぎない。(中略)生活を考えることしか住居への発想は生まれてこないという、僕たちの立場がある
かれもかの女も、実際には、生活をひしひしと両肩に受けて生きている。けれど住宅がどれだけかれらの生活とかかわり合いを持ち、住宅のつくり一つがどれだけ自分たちの生活を変えてしまうか、逆に自分たちの生きざまが住宅の形をどれだけ支配するかに気が付いていないのだろう。
-以上-
「日曜日の住居学」は1983年発行で施主と建築家が理想の住まいをつくる手がかりをまとめたエッセイです。自分が小学生の頃の巨匠のご本ですが、なお現代を取り巻く住宅建築状況に苦言を呈しています。つまり、42年経っても未だ住宅建築を取り巻く状況はかわってないとういうことです。
主に工業化(家を「買う」ということについて)の苦言ではありますが、建築家や家づくりのプロと呼ばれる者に「すべてを手放しに任せてしまって失敗する施主」に対する苦言もあります。そこが面白い。宮脇先生のエッセイは痛快である。
建築家であれハウスメーカーの営業であれリフォームショップのアドバイザーであれ「プロに全てをお任せすれば失敗しない」と信じて身を投げ出し「こんなはずではなかった」と後悔する。当事務所にも今まで数多くの「家づくりを失敗した」という相談(愚痴?)が寄せられています。
宮脇先生いはく「建築家は建築の住み手は自分の住み方の専門家で逆の立場で素人だという認識に立つと(中略)完全にサポートしなくてはならない」と非常にわかりやすく説明していました。
「プロが言うのだから、そうなんだろう」という認識を疑え、といつもお施主様にお伝えしています。間取りに普通は無いし、どの家族もそれぞれのライフスタイル、生活パターンがあります。住み手が家づくりのパートナーにそれを必死に伝えずして良い家などできはしないのです。
この話と表裏一体なのは「プロである家づくりのパートナーのヒアリング力の低さ」です。一生懸命伝えても、全然伝わらない。諦めてなんとなく家を作ってしまうか、話の通じる家づくりのパートナーを探し続けて疲れ果てるか、どちらかがほとんどのようです。
住宅はただの生活の箱です。施主である方のこだわり、生き方がにじみ出ます。そのにじみ出たモノをくみ取って作るのが住宅だと自分は考えています。だから、住宅設計は面白いのです。
そんな感じで住宅を作りたい方、無料相談お待ちしております。
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