こんなご家族のお手伝いができます
- 車椅子自活対応の新築・リフォームをしたいご家族
- 役所の職員・作業療法士・工務店との建築的やり取りに不安・不満を感じているご家族(できれば病院やリハでの最初の住宅相談時から建築士を参加させてください!!)
- 将来の介護のしやすさを見据えての新築・リフォームをしたいご家族
※設計は依頼しないが、作業療法士・工務店との打ち合わせに同席して欲しい!という場合はコンサルティングでご依頼ください。コンサルティング後に設計ご依頼になった場合は、コンサルティング料金を設計料(本契約時)に充当いたします。
建築士自身の経験
ある朝、母(79歳)から電話がありました。「お兄ちゃん(47歳)の両足が動かなくなって救急車で運ばれた」。兄は足が動かなくなる約3か月前、バスを降りる時に足を滑らせ、縁石に背中を強く打ち付けていました。最初は「なんか痛いなぁ」というだけでしたが、脊髄付近に膿が溜まって神経を圧迫し、神経伝達が止まってしまった日が「両足が動かなくなった日」でした。
溜まった膿を摘出する手術を行い、神経はつながったままなので、歩けるようになるのでは?と思っていましたが、2年間のリハビリテーションセンターでの訓練の結果はそうではなく「下半身不随の身体障がい者等級1」です。上半身(へそから上)にしびれや不自由はありません。
さて、自宅に帰ろうにも、自宅は戦前築の古い家で「段差が大きく車椅子で家に入れない」「狭くてトイレに入れない」「段差と狭さでお風呂に入れない」「廊下が狭く折れ曲がっており、車椅子では自分の部屋に行けない」「同居人は後期高齢者の母のみ」という「絶対に介助なしで車椅子自活生活できる家にリフォームしないといけない状況」になりました。
バリアフリー住宅をつくる時の困難
障がい者住宅を改修する相談時は、自宅を「障害者福祉課(補助金をもらう時)」「ケースワーカー」「作業療法士」「工務店(補助金をもらう時は指定業者)」の4者+本人と家族で現地調査をします。
ここでの困難は「建築をよくわかっていない福祉関係者」「障がい者についてよくわかっていない工務店」が当事者や家族の気持ちや予算に配慮せず、勝手に話を進めてしまい、「建築について素人の車椅子の本人」「障がい者についても建築についても素人の当事者家族」は「プロが言っているのだから、そんなもんなのか」と、希望や不安など、何も言えずに我慢してしまうことでした。
我が家は幸い、自分が建築士でしたので、おかしいと思う所や家族が望んでない提案、費用対効果が悪い提案は全て変更しましたが、一般の方はこの作業はとても困難です。
兄の車椅子自活リフォームをするに当たって、リハビリテーションセンターでの兄の毎日の生活を実際に見せてもらいました。特に高さ関係の設定を誤ると、車椅子では全く使えない家になるので、車椅子の本人と色々な相談をしながら、詳細を決めていくことになりました。
車椅子用玄関。健常者用と分けました。ここに車椅子用リフトを設置します。玄関ドアは将来的に自動ドアにできる電子錠の引き戸です。
洗面脱衣風呂。車椅子で洗濯機の中に手が届くように、洗濯機置き場を低く作っています。ユニットバスは健常者用の商品を車椅子でも使えるように、蛇口や手摺などの位置を現場で変更しています。福祉用のユニットバスはべらぼうに高いので。
車椅子本人の部屋にトイレを設置、個室から廊下一直線で玄関・LDK・洗面などの水回りに繋がっています。将来的に介助が必要になっても、LDKを通らずに個室に行けるような動線計画です。
障がい者も高齢者も健常者も快適な家に
自分の家族のためのバリアフリーリフォームで感じた必要性は「福祉と建築をつなぐ建築のプロが必要」「寸法取りだけでない、障がい者本人の不安・希望、ご家族の不安・希望に寄り添う、建築のプロが必要」ということでした。建築士自身は障がい者ではありませんが、障がい者の家族を持つ者として、また、バリアフリー住宅計画で心底困った当事者として、プロの住宅設計として、皆様の不安に寄り沿い、様々な理解を深めていくお手伝いをすることができます。
まずはアースカラー設計の「お問合せ」より無料相談をご利用ください。