「第三者間取りチェック(セカンドオピニオン)」開始!
【レトロ・アンティーク・間取り相談・二世帯住宅・豊中・北摂・大阪・関西の女性建築家(設計士)】
主婦で一級建築士の土肥です。
ブログをサボり気味でスイマセン。
昨日から24年度の始まりということで、アースカラー設計のHPのトップページをマイナーチェンジしました。少しコンテンツが見やすくなったと思います。
新しいサービスとして「間取りのセカンドオピニオン」を始めました。これはアースカラー設計に設計依頼された方以外の方が対象で、いわゆる「間取りチェック」のサポートになります。
これは6年前からやろうか、やるまいか、と悩んでいた内容ですが、今回、まずはやってみるか、と意を決した感じです。
6年前の衝撃的なご相談がきっかけでした。リフォームのご相談だったのですが、図面を持って来られて「新築を建てたばっかりだが、30万円くらいでどうにかしたい」と。
新興住宅地の売り建てでご購入されたそうです。(更地で売りに出されている土地で、建設会社が決まっている)売り建てというと、建売ではないのである程度は間取りに注文ができるはずなのですが。
(土肥の6年前の記憶で起した図面です)
皆さんはこの間取りを見て何が問題だかわかりますか?おそらくプロならこの図面を見て「イヤな感じ」がするはずです。
しかし、この平面図だけ見ても核心には触れられないので「敷地周辺の区画整備図や写真などはないのですか?」というと土地を買ったわけですので、区画整備図はお持ちでした。
その図面(土肥の記憶で起した図面です)がこちら。
ここまで来て、皆さんは何が問題かわかりましたか?プロは「うわぁ~。」と思うわけです。
その理由は、この区画整備図を見ると、結果こうなることが容易に想像できるからです。
平面図と上の区画整備図を見比べていただいたらわかりますが、1階のLDKに全然日が当たらず、しかもLDKの東側の窓を開けると1m先に隣の家の壁がある、ということです。
実際にご相談があったお家にお邪魔して確認しましたが、想像していた通りで、本当にひどかったのです。1階のLDKに冬場に日を入れるのは物理的に不可能でした。
2階の寝室(西側の部屋)が一番日当たりがよく、そこにLDKを移設する、くらいしか方法が無かったのですが、30万円という予算では無理です。
そのお家の奥様は自分たちのお家が建ちあがって、やっと日が当たらない事実に気がつきあまりのショックでうつ病を発症してしましました。
1日中日が当たらない部屋にいる、というのも、病状が良くならない大きな原因のひとつだと考えられます。
「今までは日がサンサンと降り注ぐところで生活していました。でも、今はこんな感じ。家は建てたばかり。息子達は大学・高校・高校の3人で長男はアメリカに留学している。家にお金をかけられないんです。どうしようもないんです」
と、やっと工面した30万円でどうにもできないことにさらに絶望されて、このご相談は終了になりました。
この日は悔しくて、この家を建てた建設会社が腹立たしくて、夜眠れませんでした。
もちろん、設計段階から土肥にご相談いただけていたら、こんなことにはなりません。しかし、世の中には条件付の土地の方が多いのが現実で、設計事務所がお手伝いできるお客様はごくわずかです。
アースカラー設計に最初からご縁がない方の間取りをチェックするのは、相手方の建設会社にも気悪いし、その方の言い様によっては、もめる事もあるかもしれない。という考えから、二の足を踏んでいました。
実際、設計事務所に依頼したくて、わざわざ条件なしの土地を探してくださるお客様もいらっしゃる訳ですので。
しかし、世の中には本当にこんな声が多いのです。
「プロだから、きちんとしてくれるはずだと思っていた」
「もっとこうしたかったのに、理由の説明もなく無理と言われた」
「こんな家、大嫌い!早くお金貯めてリフォームしたい!」
売り建てとはいえせっかく大金かけて建てた家に対しての想いがこれだなんて、同じ建設業界の人間として悲しくてたまりません。
そんな理由で、今回「間取りのセカンドオピニオン」という間取りチェックを始めました。
もちろん「心底信頼できる依頼先と最後まできちんと家づくりできる」ことが最高です。まずはそこを目指していただきたいです。土地と同時に、建設会社もきちんと比較して選ぶようにしてください。
でも、土地は気に入っても、条件付だから仕方なく依頼した、そんなお施主様もたくさんたくさんいらっしゃると思います。
アースカラー設計の「間取りのセカンドオピニオン」。皆様の「家づくりの駆け込み寺」として上手に利用していただければ幸いです。
アースカラー設計のブログをお読みいただき、ありがとうございます!
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